Riaのお絵かきブログ

描いたイラストやポケモン関連の事を中心に記事にしたいと思います。

【最高/最終312位 レート2003達成】ダイマに打ち勝つ回避バトン アーマー・ペンドラクシー

剣盾S10でペンドラー軸のギミック構築でレート2000を達成したので記事にしたいと思います。

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◇◆◇パーティ解説◇◆◇
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ペンドラー  加速   ズアの実 陽気HD  
 スマホ、這い寄る一撃、身代わり、バトン

②ピクシー   天然   オボン  図太いHBS 
 小さくなる、身代わり、ムンフォ、バトン

③アーマーガア ミラーアーマー   食べ残し 意地AS  
 つけあがる、ビルドアップ、身代わり、羽休め

ペリッパー  雨降らし 脱出ボタン 腕白HD  
 ハイドロポンプ、大地、草結び、ヘドロ爆弾

ガマゲロゲ  すいすい 命の珠  控えめCS  
 熱湯、暴風、追い風、叩き落とす

⑥パッチラゴン はりきり スカーフ 意地AS  
 電撃嘴、ドラゴンクロー、燕返し、炎の牙

ペンドラー+ピクシーの2重バトンを勝ち筋とする構築。
従来のバトンパといえば、初手に起点作り役のポケモンを出し、次にバトン役のポケモンを死に出しして、最後にエースという並びがスタンダードだが、耐久や回避を上げる遂行速度の遅いバトンパは8世代の対戦の仕様上、1匹でも欠けてしまうとTODを狙われてしまう。しかしこの2重バトンパは、前衛のバトン役が2匹とも能力を上げつつバトンをすることで1匹も欠けることなくエースに繋ぐことが出来る。そのためバトンギミック最大の弱点であるTODに強い。

起点作りなしで2回もバトンを通す事なんて可能なのか?と思われるかもしれない。しかし、

ペンドラーならそれが可能なのである。

それをこれから解説していこうと思う。


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◇◆◇ 個別解説 ◇◆◇
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ペンドラー
●特性:加速
●持ち物:ズアの実
●技構成:スマホ、這い寄る一撃、身代わり、バトン
努力値:H252  D172  S84↑
A252↑エースバーンの珠巨大火球をB+1で耐えて(ダイマ)身代わりを残せる(非ダイマ)
A252↑ドリュウズの岩石封じをB+3で身代わりが耐える(非ダイマ)
C252↑トゲキッスのダイジェット耐え(ダイマ)
C252↑リザードンの珠巨大獄炎(C-1)+追加ダメ(ダイマ)+追加ダメ(ダイマ)を耐える
最速90族抜き

構築の軸となるポケモン。初手からダイマックスし、可能な限り能力を上昇させ後続にバトンするのが役割。

ダイスチル(スマートホーン)はメイン技でBアップを狙って使う。

ダイワーム(這い寄る一撃)はどちらもCダウンの追加効果があり、ダイアースが無効化される浮いている特殊アタッカー(トゲキッスリザードンロトム、ぺリッパー等)も起点にすることができる。
身代わりの枠は元々ダイアース用の地震だったが、無効化されることが多く安定しなかった。またピクシーを出した時にS不足が原因でダイジェットでSを逆転されたり、バトン時にダイマを切られるとピクシーが受けきれないこともあったので、加速によるS上昇とダイマ枯らし、その他補助技を回避できる身代わりを採用してみたが、これは大正解であった。最後の枠はコンセプトであるバトンタッチ。

持ち物は弱点保険やラムなど色々使ってみたが、3シーズンの間ペンドラーを使い続けた結果、ズアの実という謎アイテムに辿り着いた。優秀なプロポケモントレーナーの皆様ならもちろんご存知だと思うが、一応解説しておくとズアの実はピンチの時に特防を上げるアイテムである。
この型のペンドラーはB上昇、相手のCダウン、身代わりなどでHPが管理しやすいため発動の機会が多く、Dアップにより後続のバトンがより安定するようになる。特にオバドラ、アリア、騒ぐなどの身代わり貫通技に強くなるのは大きい。ズアの実があることによって、最大でB+3、D+1、S+6、+身代わりをバトンすることができる。

悪巧みや剣舞をしてくるポケモンに対しては上からダイワーム、ダイスチルを当てないといけないため、努力値は最速ポリゴンZ(とすぐ下のドリュウズロトム)抜き、B方面は十分に硬いので残りをHDに振り分けるとメジャーな攻撃をほぼ耐える。
D方面は相手のCダウンと自身のDアップのが重なれば控えめアシレーヌの熱湯くらいまで身代わりが耐え、B方面はB+3まで上がれば意地ドリュウズ地震あたりまで身代わりが耐える。そのため身代わりを残したままバトンできる事も多かった。


運用方法は至ってシンプルで、例えば相手の初手がドリュウズだった場合、

思考停止で初手ダイマックスし、半減だろうが1/4だろうが

問答無用でダイスチルを押す。

相手はドリュウズ!?起点やん!?
ダイスチル!ダイスチル!!ダイスチル!!!

みたいな感じ

タイプ相性?知りません

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ドリュウズの場合だとこういう極端な選択になるが、緻密な計算のもと体力管理をした結果がこれなのだ。
ダイマが切れた後に一回だけ身代わりを選択してから、ズアの実を発動させてバトンするのが理想なので、その状況に持ち込めるよう、ダイマ中はダイスチル、ダイワーム、ダイウォールを撃ち分ける。後続のピクシーで起点に出来そうなポケモンはあえて倒さないのもポイント。

8世代環境において、ダイマは後から切った方が強い」という風潮がある。それを逆手に取り、初手からダイマを切って能力を上げることで、「相手がこちらの意図に気付いた時にはダイマを切っても押し切れない」という状況を作る。実際、ドリュウズ相手に初手からダイマを切ってダイスチルを連打してくるこちらの謎行動に相手はさぞかし困惑していることだろう。画面の向こうで「タイプ相性をご存知ない?!www」とか言ってるかもしれない。しかし身代わりを残してバトンされて、ピクシーが小さくなった瞬間、事の重大さに気付くのである。そこからあわててダイマを切っても遅い。(たまに逆転される)

急所に当たることも少なく、文句なしのMVPとして活躍してくれた。



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ピクシー
●特性:天然

●持ち物:オボン
●技構成:小さくなる、身代わり、ムンフォ、バトン
努力値:H100  B244↑  S164
A252ウーラオス(水)の水流連打をオボン込みで2耐え、
B+3状態であればその後のアクジェもほぼ耐える
A252↑パッチラゴンの珠電撃嘴をB+1の状態で耐える

S+3の状態でS+1の最速リザードン抜き

ペンドラーからバトンされた能力上昇を糧に小さくなるを積むピンクの悪魔(ポケモン老人的発言)
ペンドラーからバトンを引き継ぐ際にBDSが上がっており、

速くて硬いピクシーが上から小さくなるを積むなんて強いに決まっている。

小さくなるを見た相手は焦ってダイマを切ってくることが多く、なるべく居座らず早めのバトンを心掛けた。


小さくなるバトンはフワライドでも同じことが出来るが、ピクシーを採用する利点は、フワライドと違ってダイホロウやダイアークを連発されにくく、特性の天然が軽業よりも構築にマッチしている点にある。こちらが積んでいる間に相手にも好き放題積まれることが多く、ビルドや瞑想くらいなら天然でなくともなんとかなるが、剣舞や悪巧みは天然でないと受けきれない。ただし、天然は相手の能力上昇を無効化できるものの、相手の能力下降も無効化してしまうことや、また相手のS上昇は無効化できないので注意が必要。(筆者はにわかなので初めて知った)

上から行動できるかどうかが勝率に直結するため努力値はSに多く振り分けた。スカーフトリックをされると詰むのでスカーフ所持率の高いポリゴンZロトム抜きが最低ライン。そこまで振るなら環境に多く自力でSを上げれるリザードンやスカーフウーラオスも意識してS+3の状態でS+1の最速リザードン抜きまで振った。残りはパッチラゴンやB上昇を無視してくるウーラオス(水)対策でHB。

技構成はコンセプトである小さくなるとバトンタッチ、それらと相性がよく回避の試行回数稼ぎ、ダイマ枯らし、一撃必殺や面倒な補助技の回避ができる身代わりまでは確定。最後の枠にはやっかいなウーラオス(水)を倒すためにムンフォを採用した。一応の挑発対策にもなる。

努力値も技構成も色々試してみたが、3シーズン使っても正解が分からなかった。もっと開拓の余地がある枠だと思う。




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アーマーガア
●特性:ミラーアーマー

●持ち物:残飯
●技構成:つけあがる、ビルドアップ、身代わり、羽休め
努力値:H28  A252↑  S228

BDSアップを十分に生かせる種族値と耐性に加えて、バトンエースの最強技・つけあがるを覚える

8世代最強のバトンエース。

つけあがるを覚えるポケモンは他にもいるが、高速回復技の羽休めとダイホロウ、ダイアーク、ダイアタック、マジフレなどのデバフ効果を跳ね返せるミラーアーマーを評価しての採用。
つけあがるはアシパと違って無効タイプがないため技スペを圧迫しないのがえらい。
バトンと相性のいい身代わりと羽休めは確定で、最後の枠はビルドアップにしてみたが、相手の挑発や回復技の阻止ができる挑発もいいかもしれない。

アーマーガア自体が元々詰ませ性能の高いポケモンなので、相手の選出によってはペンドラーが事故っても小さくなるをバトンするだけで3タテすることもあったので諦めずに戦おう。

持ち物は、体力管理が楽になり不意の呪いや宿り木にも強くなれる食べ残し。
持ち物が食べ残しのため努力値はHP16n+1調整、TODされないようにAぶっぱ、ペンドラーが事故って小さくなるしかバトン出来なかった時でも、Sにあまり振っていないロトムの上から羽休めができるよう残り全部をSに振った。




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ガマゲロゲ
●特性:すいすい

●持ち物:命の珠
●技構成:ハイドロポンプ、大地、草結び、ヘドロ爆弾
努力値:CSぶっぱ

バトン軸で対処できない時の裏選出用に、環境に多いパッチラゴンに強くて、ペンドラーが受けきれないキュウコンリザードンの並びにも強くて、黒い霧してくるドヒドイデミロカロスにも強くて、吠えるわんこにも強くて、すり抜けシャンデラにも強くて、出来たら表選出のポケモンの弱点である炎電気毒鋼岩に耐性があって選出抑制ができる…そんなワガママをぜ~んぶ叶えてくれる神ポコモンはいないかな~。。。と探していたら見つかったので即日採用。

使ってみたら思った以上に火力も耐久もなくてハゲそうだった(メガラグ返して)

でもガマゲロゲのおかげでパッチペンドラー対面で電気技を選択されずピクシーを低リスクで降臨できたり、ヒトデやウインディがあまり出てこなかり、逆にペンドラーやアーマーガアで起点にしやすい草タイプを呼んでくれたりと、選出画面では最高の仕事してくれていた(のだと信じたい)




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ぺリッパー
●特性:雨降らし

●持ち物:脱出ボタン
●技構成:熱湯、暴風、追い風、叩き落とす
努力値:腕白HDぶっぱ

ゲロゲのお友達。
ゲロゲとパッチの体力を削られたくなかったのでクッションとして使える脱出型にした。だいたい2回殴られて1度も技を繰り出すことなく退場していた可哀想な子。あまりにもゲロゲの火力が無さすぎるので最低限の削りを入れられるCS襷でも良かったかもしれない。
選出画面でぺリッパーを先鋒に、ガマゲロゲを次鋒に置くことで「いかにも雨降らせます」感を出して、小さくなるバトンの腹黒さをカモフラージュする。ポケモン対戦においてブラフは大事。

 

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パッチラゴン
●特性:はりきり

●持ち物:スカーフ
●技構成:電撃嘴、ドラゴンクロー、燕返し、炎の牙
努力値:意地ASぶっぱ

露骨に雨の並びを見せるとナットレイアシレーヌラプラス、水ロトムあたりが出てくるのでその辺に強いパッチラゴンを採用。環境の王者だけあって雑に強かった。
現環境でパッチラゴンを単体で受けれるポケモンはほぼいないため、多くの人が地面+フェアリーの組み合わせで対応していた。そのためスカーフは少し扱い辛かった。珠にしてペンドラーからの加速バトンを引き継ぐのも面白いかもしれない。その場合、構築名が「アーマー・ペンドラゴン」になってとてもかっこいい。




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◇◆◇  バトン選出では対処できないポケモン  ◇◆◇
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【絶対無理】

★☆★  豪運マン  ★☆★
最強の対策。100人に一人くらいの割合でとてつもない主人公補正を発揮する選ばれし勇者がいる。前世でどれだけの得を積んだのでしょうか???

●強制交換●
カバルドンエアームドウインディレントラーなど
対策切ってるから無理。やってることは害悪なのにしれっと健全ポケモンの顔をしているカバルドンはずっと出禁の方向でお願いします。今期出禁にしてくれてサンキューゲーフリ!

●黒い霧●
ドヒドイデサニーゴミロカロスなど
対策切ってるから無理。この技がクリアボディを貫通するのおかしくないですかね??

●ピクシー●
天然瞑想型でなければ勝てる。問題は9割が天然瞑想型なことくらい。
ちなみに他の天然ポケモンは余裕で突破できる。

●すり抜け●
シャンデラオンバーンなど
対策切ってるから無理。約束された勝利の3タテ。


キュウコン(コータス)+リザードン
さすがに受けきれない。

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【ややキツい】
●ウーラオス
連撃は身代わりもBアップも貫いてくるからズルい。一撃は起点にできるけど、つけあがるが1/4しか入らないので他のポケモンと組み合わせてTODされると辛い。ピクシーと対面しても退かない蛮勇なのでムンフォでさっさと倒そう。

●オーロンゲ●
挑発持ちはキツい。それ以外の型は余裕。

ギルガルド
キンシ+身代わり持ち残飯ガルドはTODされるとキツい。それ以外の型は余裕。

●ゲンガー●
滅びや呪いは仕方ないにしても初手から必中素催眠はやめて欲しい。シーズン通して一度もかわせなかった。裏選出を出した時は襷こご風してくるからなおずるい。

●滅びの歌●
ゲンガー、アシレーヌラプラスマリルリなど
滅びの歌の採用率は7世代に比べるとかなり落ちた。この構築で500戦以上潜って7~8回使われただけなので事故として割りきっていいと思ってたが、シーズン10終盤に増えた気がする。

●まとめ●
全体的に見て、今はどのパーティーもギミック対策が甘く、ギミックは逆に通りやすいと感じている。強制交換、黒い霧、滅びの歌、ピクシー、オーロンゲ、ギルガルドに関してはアーマーガアに挑発があればワンチャンあるかも…?




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◇◆◇ さいごに ◇◆◇
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壁も身代わりも貫通する特性すり抜けを所持する環境トップメタのドラパルト、壁もデバフもこちらのBアップも身代わりも貫通してくる急所かつ連続技がメインウェポンのウーラオスダイマックスでの必中攻撃…公式が露骨にギミックを対策しにきているため、ギミックや害悪と言われる
パーティーは8世代で激減した。

「8世代でギミックは終わった」 皆が口を揃えてそう言う。

筆者はギミック構築が大好きで、ずっと使い続けてきた。だから諦めきれなかった。

「ギミックはまだ終わっていない」

「王道があれば邪道もある。邪道であれ道は道。
殴るだけがポケモンバトルじゃない、柔よく剛を制すように、搦め手で戦うポケモンや戦術があってもいいじゃないか」と筆者は思っている。

では最後に筆者の尊敬する偉大な先人の言葉を残して締めくくりたいと思う。

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最後まで読んでくださりありがとうございました。